子宮内膜は、粘膜の層です。 鼻の中の粘膜層とよく似ています。 そこには細い動脈が密集しています。 細動脈の血管壁には、交感神経と筋肉細胞があり、交感神経が興奮すると筋肉が収縮して細動脈が狭くなってしまいます。 妊娠成立前後の時期と、妊娠初期の子宮内膜内の血管(細動脈)の断面の写真を見てください。 妊娠中期の血管の断面と大きく違っています。 妊娠初期の血管壁は母体の交感神経と筋肉細胞で構成されていますが、妊娠中期の血管壁では胎児側の絨毛細胞にすべて入れ替わっているのです。 ダイナミックな「再構築」です。 再構築により、血管腔の直径も0. 05mmから0.5mmと10倍太くなっているのです。 さらに妊娠中期以降は母体の神経支配から逃れているのです。 胎盤内の血管網の絵写真を見てください。 子宮内膜内の母親の動脈の胎児側への出口が「恵みの窓」です。 この母親の動脈が、妊娠初期だけ、ストレスにより細くなってしまうから、危険なのです。