原因がわからないまま、不育症・着床障害の治療として、低用量アスピリン(バファリン、バイアスピリン等)が時々処方されています。 なんとか妊娠維持してほしい気持ちはよくわかりますが、9件の臨床研究(対象1228名)をまとめた国際論文(2014年)では、原因不明の不育症には、低用量アスピリンは 「効果なし」 でした。 低用量アスピリン治療は1錠を飲むだけですから、抵抗感はありませんが、抗リン脂質抗体陽性か、血栓性素因がないかぎり、治療効果がないだけではなく、副作用として、出血のリスク(血腫等)がありますので、十分注意してください。 詳しくは、「抗リン脂質抗体症候群合併妊娠の診療ガイドライン」2016年、南山堂を参照してください。私もパネリストとして参加しました。