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基本を知りたい不育症・着床障害

基本を知りたい不育症 (2018.6)

  1. くりかえし流産・死産したなら、不育症です。
  2. 出産後に、くりかえし流産・死産したなら、二人目(続発性)の不育症です。
  3. 不育症の原因は、卵、あるいは子宮の異常です。
  4. 卵の異常は治療できません。
  5. 卵の異常の原因の90%以上は、偶然の染色体異常によるものです。
  6. 一回の流産の原因の約70%は、卵の異常によるものです。
  7. 二回の流産すべてが卵の異常による確率は約50%、三回なら約30%です。
  8. 夫婦に染色体異常があっても、必然的な流産率は最大約50%です。
  9. 夫婦の染色体検査より、流産物の染色体検査をしたほうが合理的です。
  10. 流産発生率(約10~40%)は、年齢と過去の流産回数に比例して増加します。
  11. 妊娠初期は生理的な出血がよくあり、出血が原因で流産する頻度は少ないです。
  12. 子宮の異常の原因の多くは、子宮内栄養血管の異常、あるいは免疫の異常です。
  13. 卵への子宮内栄養血管は、約120本の強湾曲した細い動脈(ラセン動脈)です。
  14. 甲状腺機能が少しでも低いと(体が冷える)、子宮内の細動脈への血液量が減ります。
  15. 過剰な心配・不安、凝固異常、抗リン脂質抗体陽性は、子宮内の細動脈を詰まらせます。
  16. 卵は半分異物(夫由来)ですが、卵を受け入れる免疫が子宮にはあります。
  17. 免疫に異常があると、卵に対して過剰な炎症を引き起こしてしまいます。
  18. 過剰な炎症で、免疫は攻撃的になり、発育に必要なメッセージ物質を低下させます。
  19. 妊娠中の出血によりパニックになると、そのストレスが流産の原因になります。
  20. 当院治療成功率は、35歳未満で約90%、35歳以上で約80%、40歳以上で約60%です。
「不育症の基本」を最も短くまとめてみました。


基本を知りたい着床障害 (2018.6)

  1. 3回以上も良好胚による体外受精が失敗したなら、着床障害の可能性があります。
  2. 出産後に3回以上体外受精が失敗したなら、 続発性着床障害の可能性があります。
  3. 着床障害とは、体外受精による妊娠反応陽性直後までの初期不育症と考えられます。
  4. 着床障害と不育症は、卵が子宮に着地してから発育が止まるまでの時期の違いです。
  5. 着床障害であり不育症でもある方は、めずらしくありません。
  6. 着床障害の原因は、卵の異常、あるいは子宮内環境の変調です。
  7. 卵の異常は、現在、治療できませんが、異常の有無を検査できます。
  8. 卵の外見を見る顕微鏡検査の正確率は50%以下です。
  9. 欧米では、新受精卵検査として着床前遺伝子(異数性)検査(PGT-A)ができます。
  10. 顕微鏡検査で良好胚でも、PGT-Aではその約50~70%が染色体異常胚です。
  11. 卵(受精卵、胚)の異常のほとんどは、ご夫婦からの遺伝ではなく偶然的な異常です。
  12. 偶然的な卵の異常率は、年齢とともに(細胞質の老化とともに)増加します。
  13. 3回の体外受精の失敗がすべて卵の異常による確率は、50%以下です。
  14. 2015年の日本の体外受精による平均出産成功率は、35歳で約18%、40歳で約9%でした。
  15. 着床障害としての子宮内環境の変調には原因があり、その多くが治療可能です。
  16. 子宮内環境の変調の原因の多くは、子宮内栄養血管の異常、あるいは免疫の異常です。
  17. 卵を子宮内膜に接着・侵入させるため、多くのメッセージ物質が子宮内で働いています。
  18. 卵は子宮内細動脈(ラセン動脈)から新たな血管を形成(血管新生)して栄養補給しています。
  19. 血管新生には、絨毛細胞(卵側)、子宮内膜細胞、免疫細胞(マクロファージ等)が働いています。
  20. 過剰なストレスによる緊張、凝固・自己免疫異常等は、子宮内の細動脈を詰まらせます。
  21. 子宮内に過剰な炎症が起こると、免疫が卵(半分は夫由来の異物)を攻撃します。
  22. また、過剰な炎症により、子宮内のメッセージ物質が低下して卵が発育できません。
  23. 過剰な炎症は、アレルギー、機械的刺激、ストレス、慢性感染により起こります。
「着床障害の基本」を最も短くまとめてみました。


より詳しく知りたい方は 不育症と着床障害のポイント解説 をご覧ください。

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