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不育症と着床障害について

不育症と着床障害のポイント解説

院長のブロブにて連載中の内容を中心に転載しました。

原因不明不育症患者では、 健常者に比べて、
Th1免疫細胞/Th2免疫細胞
の比が高く(Th1優位)、 夫リンパ球免疫治療すると、 多くの例で
Th1/Th2細胞比が低下して、
低下した患者さんでは、 ... 続きを読む

知ってほしい不育症

「不育症戦記(作/楠 桂)」(2010年3月19日発売)に寄稿した内容を現在の情報に改編しました。
不育症で悩んでいる人、不育症に関心のある人、また、流産を経験された人、これから妊娠されようとしている人に、読んでいただきたいと思います。

きちんと知りたい不育症

赤ちゃんを授かったにもかかわらず、流産や死産で失ってしまうのは悲しくつらいもの。
それを繰り返す「不育症」については、まだまだ知られていないのが現状です。
不育症の原因、その検査法や治療法、ストレスとの関係について、2018年までの知見をもとにお話しします。
流産、化学流産を繰り返し、先が見えない今、まずは読んでみてください。

「 妊娠中に
 インフルエンザワクチン予防接種
 を受けた約5千人の妊婦さんは、
 受けなかった妊婦さんに比べて、
 死産率が約50%低下していた。 」

という研究報告が
オーストラリアから2016年3月にありました。
(Clin Infect Dis. 62: 1221-1227, 2016)

この結果より、

1)妊娠中のインフルエンザ予防接種の
 安全性が支持されました。
2)無毒化したインフルエンザウイルス
 を妊娠中に接種する(打つ)ことは、
 妊娠の維持を助ける効果を持つ
 ことが示唆されました。

  と、結論づけられています。

この研究は大流行時の調査ではなく、
平時の調査ですので非常に重要です。


母体から見て、
胎児は半分が旦那さん由来の異物ですから、
「免疫学的な調和」 により、守られています。

何らかの原因で 
「免疫学的な調和」 が乱れると、
自己抗体(抗リン脂質抗体)が発生して
胎盤内に血栓ができたり、
アレルギー的な異物反応に変化して
胎児・胎盤系を攻撃したりして、
流産・死産を引き起こしているのです。

妊娠中のインフルエンザ予防接種が、
弱っている 「免疫学的な調和」 を
補正している可能性が考えられます。

当院の 「ピシバニール免疫療法」
の理論的背景を裏づけしている論文です。

ピシバニールとは、
ストレプトコックス・ピオゲネスSu株を
ペニシリンと熱処理後に凍結乾燥した
病原性のない菌体製剤です。

スエーデンにて、
6年間で、2万人強の
体外受精・胚移植を受けた女性のなかで、
移植前に、
不安、抑うつと診断された方は、
通常より有意に、妊娠率も出産率も低く、
適切な精神薬物治療を受けなかった方は、
さらに低い妊娠率と出産率であった。」

という研究結果が、
2016年2月、
アメリカ生殖医学会の公式機関誌に
報告されました。
(Fertil Steril, 2016 Feb 23)

不育症と同じく、
着床障害の隠れた原因として、
「精神的な原因」 があるということが
強く証明されたものと考えられます。

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